菜箸の紐

昭和の菜箸にはデフォルトで紐がついていた。根元のところに穴があいていて、一組ずつがつながれていたのである。

あれはいったい何のためについていたのだろう? 吊り下げるためだろうか? なくさないためだろうか? しかし最初にそれを考案した人の意図がどこにあったにせよ、そんな利点は、「洗いにくい」「乾きにくい」「使いづらい」というデメリットと比べれば、コストをかけてまでつける意味があるとは思えない。

「なくても良い」ものは「ない方が良い」のである。WEBサイトも料理道具と同じで、基本的には「なくても良い」ものは「ない方が良い」。

サイト訪問者の立場から見れば、表示画面をパッと見たときに、選択肢が多すぎたり、選択肢がデザインに埋もれたりしていると、クリックする気をなくしてしまう。更新管理者の立場から見れば、管理画面に普段は使わない機能、なんのためにあるのか分からない機能があふれていると、いちいち迷いが生じる。この「迷い」がおっくうさにつながる。WEBサイトを作ったはいいけれど、更新せずにほったらかしているという話はよく聞くが、たぶんほんのちょっとした煩わしさ、使いにくさが原因になっているんだろうと思う。

整理されている、というのは必要条件であって十分条件ではない、つまり、スッキリとしてさえいればいいというのではないが、いいWEBサイトの条件は、まず、サイト訪問者と更新管理者の両方の立場から、ストレスが少ないことだと思う。

分かりやすく、目的を達しやすいWEBサイトを作りたい。それがさまざまな楽しさにつながるような。